2019.06.18商品知識
剥離紙はどんなことに使われる?
こんにちは。日本紙パルプ商事です。
前回は剥離紙(セパレーター)の構成(片面・両面)と製造方法(溶剤・無溶剤)、
そして剥離剤の種類(シリコーン・非シリコーン)についてご説明しましたが、
今回はそんな剥離紙がどんなことに使われているのか?
書いていきたいと思います。
剥離紙はこんなことに使われている
*ラベルシール類*
計量ラベル用、ハンドラベル用、POS用(バーコード/JANコード)、
インデックスラベル、ビジネスフォーム、荷札用、一般シール用などの紙を表面材とする粘着製品、
塩ビ・PE・合成紙等のフィルムを表面材とする粘着製品等
*粘着テープ類*
包装用クラフト粘着テープ類、両面粘着テープ、マスキングテープ等
*壁紙・装飾材*
塩ビ・紙・布などの表面材とする粘着壁紙、家具・建具類などの粘着装飾剤、
粘着金属シート、粘着化粧板など
*建設資材*
粘着ビニルタイル、粘着じゅうたん、粘着反射シート、粘着遮光フィルム、
ゴム・アスファルトルーフィング等の防水材料用、ゴムシートパテ用等
*キャスティング工業*塩ビ・ウレタンなどの合成皮革製造用、各種フィルム類の製造用、
反射シートの製造用、炭素繊維プリプレグ用、感熱接着フィルム製造用
*食品工業*
ベーキング紙トレイ、クッキングシート、まんじゅうの台紙、
アメ・ガム・チョコレート類の製造・包装用など
*その他*
アスファルト類、各種ゴムの包装用、各種成形品の製造、
転写印刷関連製品工程、医療用バンソーコ用、ゴキブリ捕獲用など
かなり多岐に渡りますね…
でも、皆さん日常的に目にしていませんか?
剥離紙にはどんな素材が使われてるの?
剥離紙は主に以下の種類があり、
そのうち、紙についてもそれぞれ特性があるんです!
*PEラミネートタイプ*
(構成)紙+ポリエチレン+シリコーン
(特性)防水性+平滑性+光沢性
*ミズ系タイプ*
(構成)紙+クレー・バインダー+シリコーン
(特性)耐熱性+寸法安定性
*非シリコーンタイプ*
(構成)紙+目止め層+非シリコーン
(特性)シリコーン移行少ない
*グラシンタイプ*
(構成)グラシン紙+シリコーン
(特性)耐熱性・光透過性・強度
*フィルムタイプ*
(構成)フィルム+シリコーン
(特性)平滑性・光透過性・強度
【それぞれの紙の特徴】
*上質紙*
①クッション性が高い
②通気性が高い
③水・湿度に対する寸法変化が少ない
④対溶剤性に劣る(シリコーンのダイレクト塗工が不可)
*クラフト紙*
①強度が強い
②包装用に用いられる事が多い
*グラシン紙*
①ピンホールがなく、通気性が少ない
②透明性が高い
③水・湿度に対する寸法変化が大きい
④対溶剤性が高い(シリコーンのダイレクト塗工が可)
この様に、剥離紙は粘着剤の種類、ユーザーの作業工程・用途等により、
品質要求は千差万別です。
特定の工業用・商業用途にカスタマイズされた製品が多く存在します。
気になる素材や商品があれば、ペーパーアンドグッズまでお問い合わせください🌸